発毛剤の飲み薬(フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル)を徹底解説!効果や副作用なども紹介

発毛剤を選ぶとき、ふと飲み薬の存在が気になることがあります。頭に直接塗る外用薬は、ドラッグストアなどで目にする機会も多いのですが、飲み薬については、ネット上などで口コミを見ては気になっているものの、なかなか手にする機会も少ないものです。

「薬は塗るよりも飲んだ方が、効果がある?!」そんな噂を聞いては、ベストな方法を試してみたいものです。ここでは、気になる飲み薬としての発毛剤を徹底解説!その効果や副作用、選び方についてもお伝えします。正しい情報をもって、自分に合った発毛剤を選択できるようになりましょう。

発毛剤の飲み薬(内服薬)における成分の種類

発毛剤の内服薬を考えるとき、商品名ではなく、まずはどのような成分でつくられているのか確認してみましょう。成分の特徴を知ることで、期待される効果や自分に合ったものを選ぶことができるようになります。

発毛の効果が期待できるとして販売されている内服薬は、主に3つの成分に分類することができます。それでは、ひとつずつご紹介します。

フィナステリド

フィナステリドという成分には、抜け毛を予防する役割があります。

どのように抜け毛を予防するかというと、脱毛や薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン」の生成を抑えるよう、体内で働きます。具体的な方法としては、男性ホルモンである「テストステロン」と還元酵素である「5αリダクターゼ」が結びつくことで「ジヒドロテストステロン」が生まれるため、フィナステリドは、その結合を阻止する形で作用します。抜け毛を予防することで、結果として、髪の健やかな成長を期待するものです。

デュタステリド

主な特徴は、フィナステリドとよく似ています。デュタステリドという成分も、抜け毛を予防する役割があります。抜け毛を予防する方法も、フィナステリドと同じであり、脱毛や薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン」の生成を抑えていきます。

違いとしては、フィナステリドよりも作用する対象が広く、「5αリダクターゼ」のⅡ型にのみに作用するフィナステリドに対して、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に作用するため、AGAの進行を遅らせるだけでなく、発毛や増毛も期待できるといわれています。

ミノキシジル

ミノキシジルという成分には、発毛を促す役割があります。ミノキシジルは、もとは高血圧の方に対して使用する血管拡張薬の成分でした。のちに脱毛症にも効果があるといわれ、1980年代に世界で初めて認可された発毛に効果が期待できる成分でもあります。

血管を拡張し血流を促すことで、髪をつくる毛母細胞などに栄養や酸素を運び、発毛を促します。薬には、内服薬と外用薬の2種類があるのですが、日本で認められているのは外用薬のみです。

発毛剤の代表的な飲み薬を紹介

ここでは、代表的な3つの飲み薬をご紹介します。前項でご紹介した3つの成分がそれぞれに対応していますので、合わせて確認することでより理解を深めることもできます。

まず前提として、AGA治療薬は、脱毛を防ぐ「守り」タイプと発毛を促す「攻め」タイプの2つの特徴に分かれています。その点についても着目してみましょう。

プロペシア

プロペシアの主成分は、フィナステリドです。フィナステリドの特徴にもあるように脱毛を防ぐことで薄毛の進行を抑制します。つまり「守り」タイプの薬になります。

国内外の臨床試験で発毛効果と安全性が認められ、今ではジェネリックの商品も多く出回っています。2005年認可された国内初のAGA治療薬でもあり、国内で使用されているAGA治療薬の代表とも呼べるでしょう。AGA治療をおこなっているクリニックで処方してもらい、入手することができます。

ザガーロ

ザガーロの主成分は、デュタステリドです。これも、脱毛を防ぎ、薄毛の進行を遅らせ、ご自身のもつ発毛・育毛の力が発揮されることを期待することから、「守り」タイプの薬になります。

2015年に認可された、最も新しいAGA治療薬です。プロペシアと効能は似ていますが、含まれている主成分の違いから、プロペシアより多くの薄毛タイプに効果が期待できるのも特徴です。基本的にはザガーロも病院で処方してもらう薬です。

ミノキシジルタブレット(ミノタブ)

ミノキシジルタブレットの主成分は、ミノキシジルです。血流を促し、発毛をサポートする「攻め」タイプの薬になります。

海外を含め、日本でもAGA治療薬としての使用は認められていないため、正規のルートでは購入することが難しく、どうしても使用したいと求める場合には個人輸入で海外から取り寄せるなどの方法が必要となります。自己責任という名のもと、使用することになりますので、十分な注意が必要です。

発毛剤の飲み薬の使い分けについて

発毛剤の飲み薬として代表的な3つをあげてきましたが、大きな分類として「守り」タイプと「攻め」タイプという、2つに分けることができます。その2つの特徴から使い分け方法を整理することができます。

「守り」タイプでは、抜け毛の原因となる脱毛ホルモンを抑制し、薄毛の進行を抑えます。つまり、脱毛を防ぎ、ご自身の発毛・育毛の力に期待しながらサポートするものです。脱毛を抑制したい場合には、「守り」タイプの「プロペシア(フィナステリド)」または、「ザガーロ(デュタステルド)」を使用するようにしましょう。また、血流を促して、発毛力を高めていくのが「攻め」タイプと呼ばれるミノキシジルを主成分に含む薬です。積極的な発毛を期待する場合には、ミノキシジルの使用がおすすめといえます。

ただし、ミノキシジルの飲み薬である「ミノキシジルタブレット」は、AGA治療薬としては認可されていませんので、ご注意ください。

副作用についての注意点

副作用を考える上で、前提として押さえておかなくてはいけないことは、AGA治療薬の内服薬として認可されているのは「プロペシア(フィナステリド)」「ザガーロ(デュタステリド)」(ジェネリック医薬品を含む)のみであり、「ミノキシジルタブレット(ミノキシジル)」は海外を含め日本でも認可されていないという点です。

「プロペシア(フィナステリド)」「ザガーロ(デュタステリド)」は主な副作用も似ており、「プロペシア」の添付文書では、肝機能障害、過敏症、生殖器障害などがあげられます。また、「ザガーロ」の第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験の日本人例によると、リビドー減退(性欲減退)や勃起不全、射精障害があげられています。

認可されていない「ミノキシジルタブレット」では、副作用の出現も外用薬より高まるといわれており、副作用の中には低血圧や全身の多毛症、動悸なども含まれるといわれています。副作用の注意点は、基本はAGA治療の一環で、医師に処方され服薬しているため、使用中に副作用が発生した場合には、使用を一旦中止し、主治医の指示を仰ぐようにしましょう。また、処方薬ではなく、何らかの理由で内服薬を入手し使用している場合にも、副作用が出た場合には、使用を中止し、病院に相談するようにしましょう。

発毛剤の飲み薬の選び方

AGA治療薬は基本的には医師とともに相談しながら進めていくことが理想的です。選び方のポイントは、自分の症状に合った飲み薬であるか、副作用への不安やかかる費用への負担を軽減し、継続的に使い続けられるものかという点が重要になります。

症状に合わせて選ぶ

今の髪や頭皮の様子を確認してみましょう。あなたの症状が徐々に増えてきた抜け毛であり、飲み薬に期待する効果が抜け毛を防ぎ、薄毛の進行を遅らせることであれば、おすすめする発毛剤は「守り」タイプのものになります。

また、今の症状が、髪が減ってしまい、地肌が見えているような状態で、飲み薬の使用の目的が髪を増やすことであった場合には、「守り」タイプと「攻め」タイプの併用が良いでしょう。どちらも内服薬で選択するのではなく、「守り」タイプの内服薬と「攻め」タイプの外用薬などの使用をおすすめします。

副作用に気をつける

発毛剤は一回飲むだけで効果を発揮するものではなく、継続的に使用することで効果が期待できるものになります。副作用をおこさず、安心して使用していくことが重要です。特に初めて使用する際には、副作用のできるだけ少ないものを選択するようにしましょう。

副作用の観点でいうと、認可されていないミノキシジルタブレット(ミノキシジル)は除外し、「プロペシア(フィナステリド)」「ザガーロ(デュタステリド)」で比較します。2016年におこなわれた医薬品インタビューフォームでは副作用の起こりやすさはプロペシア0.5%、ザガーロ17.1%であることから、副作用が心配な方は、まずはプロペシアで試してみて、あまり効果がなかったときにはザガーロを使用することをおすすめします

価格

継続的に使用する際に、重要になるのが価格です。薬代をできるだけ抑えたいという方は「ジェネリック医薬品」の使用をおすすめします

「プロペシア」や「ザガーロ」は、最初に開発・販売された薬で、先発薬といわれます。それに対し、後から販売された薬を後発薬=ジェネリック医薬品と呼びます。後発薬を購入すると、通常の1~4割ほど安く購入することもでき、主成分は同じものになります。

たとえば、「プロペシア」の後発薬は、「フィナステリド錠○○」などとして9種類(2020年6月現在)、「ザガーロ」の後発薬は1種類(2020年6月現在)「アボルブ」という名前で販売されています。

プロペシアジェネリック9種類一覧

  1. フィナステリド錠「ファイザー」
  2. フィナステリド錠「サワイ」
  3. フィナステリド錠「トーワ」
  4. フィナステリド錠「クラシエ」
  5. フィナステリド錠「SN」
  6. フィナステリド錠「武田テバ」
  7. フィナステリド錠「FCI」
  8. フィナステリド錠「TCK」
  9. フィナステリド錠「SKI」

飲み始めてどれくらいで効果を感じられる?

飲み始めてからの効果は、何を主成分にもつ発毛剤という点で変わってきます。代表的な3つの発毛剤を比較すると、プロペシア(フィナステリド)は内服1年で58%が「現状より高い改善効果を得た」と答え、2年で68%、3年で78%と徐々に継続年数が長くなると、改善効果も高くなっています。

また、ザガーロ(デュタステリド)も効果を実感するには継続した服用が大切とされていて、通常は6ヶ月以上の服用が必要といわれています。ただし、服用を開始してから12週間ほどで効果を感じる方もいるといい、その期間は、個人差があるといえます。[1]

個人輸入は低価格で購入できるが、危険

インターネットなどの個人輸入サイトを利用すると、安価にAGA治療薬が手に入る!ということを耳にしたこともあるかと思います。

実際に個人輸入をおこなうサイトで検索をすると、ドラッグストアで購入するよりも安く済む場合が多くなります。また、診察を受ける時間や費用も、短縮・削減できるため、手軽に購入できることも魅力的です。加えて、日本では使用が認められていない、ミノキシタブレット(ミノキシジル)についても購入ができる場合もあります。

しかし、ここには大きな危険性がはらんでいます。「すべては自己責任」という中で、購入することになるため、薬の副作用が強く出た場合にも保証がないことが多いです。特に日本で認可されていない薬については、安全性や有効性の確認ができていないため、健康被害に繋がりやすいことが危惧されます。

詳細については「【絶対危険】AGA治療薬 (ミノキシジル・プロペシア・ザガーロ) 個人輸入の危険性…オオサカ堂で買うのは危険?」を参考にしてください。

飲み薬(内服薬)と外用薬(リアップなど)との違いは?

日本で認可されている薬をあげていくと、内服薬は「守り」タイプの薬のみになります。「攻め」タイプの薬であるミノキシジルは内服薬としては認可されていないため、リアップなどといった外用薬で使用することになります。

内服薬と外用薬を比較すると、外用薬の方が塗布した部位にピンポイントで作用するため、頭皮の気になる部位に使用することができます。また、認可されているAGA治療薬は、内服薬、外用薬ともに、比較的、副作用は少ないといわれていますが、内服薬と外用薬では副作用の出現個所に違いがあります。内服薬を使用するときは特に全身状態を、外用薬を使用する際は、頭皮など局所の観察を注意しておこなうことが大切です。

まとめ

クリニックなどへ行かないと、なかなか手にすることがない発毛剤の飲み薬についてご紹介してきました。フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルといった3種類の成分の薬がつくされていますが、日本で認可されている飲み薬は、フィナステリドとデュタステリドです。それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った方法を見つけてくださいね。安全で安心して継続できることが重要です。

[1]さらに,フィナステリド(1 mg/日,0.2 mg/日)を用いた,414 名の「日本人」男性被験者を対象とした観察期間 48 週間のランダム化比較試験において,頭頂部の写真撮影による効果判定では,1 mg/日では 58%が軽度改善以上の効果があり,0.2 mg/日では 54%が軽度改善以上の効果が26).引き続き 1 mg/日投与を継続した非ランダム化比較試験では,2 年間および 3 年間の内服継続により,軽度改善以上の効果が各々 68%および 78%の症例で得られ,その率は増加傾向を示した。日本皮膚科学会ガイドライン 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版